セイコーは元々は時計販売店、服部時計店の名前で始まった経緯があります。時計を販売しながら待ち時間で修理や調整を行うことで企業の利益を上昇させ、やがて日本が誇る時計ブランドへ成長してゆきました。服部時計店は銀座に店を構えており、長らくシンボル化され愛されてきたこともあり、現在は別の企業が店舗を構えておりますが、建物は残っております。現在も小売店直営ショップが各地にお店を構えておりますが、製造メーカーの認識の方が市場では高くあるのです。

先進性と技術力には定評があり、機械式時計からクォーツ時計へ進出するタイミングも早く、クオリティの高いクォーツ時計は世界中で愛されました。転換期のその時代には多くの機械式時計のノウハウを持っておりましたが、社命を賭けてクォーツ時計に進出した経緯から、機械式時計の社内製造の割合は断続的に縮小されたのです。しかし逆に1990年代に入り、他社との差別化や機械式時計のノウハウを蘇らせることを社名として、ケースだけではなく内部の機械までを製作するマニュファクチャリングとして現在まで再び歩み始めて高い評価を得ています。こうした技術力は新しい時計の機構を生み出す原動力になり、スプリングドライブなどの新しい動力時計を生み出したのです。

セイコーは時計を中心にして技術的なアプローチを続け、派生したノウハウで他の製品も開発しております。今後もセイコーは技術力を生かしながら、革新的な製品を製作するメーカーであり続けるのです。